フィナステリドに副作用はあるのか？【結論→ほぼある】

今回はAGA治療で使われるフィナ・デュタの副作用について思う事を書きたいと思います。AGAについて色々なハゲ垢、ブロガー、Youtuberの人たちが発信しています。気になるのはフィナの副作用に関して「プラセボ」「気のせい」と極端な意見を言う人が少なくないと感じます。今回はそれついて深堀していきたいと思います。

この記事で分かる事

フィナステリド、デュタステリドは副作用はあるのか？
フィナステリド、デュタステリドの臨床試験の落とし穴。
個人的！結論　副作用はほぼある！

フィナ、デュタの副作用が無いって人はどういう人か？

フィナ、デュタの副作用、特に性欲減退、性機能の低下については殆どがプラセボだから気にする必要はないという意見の人がいます。しかしそれらの意見を言う方の多くは、下記の2つの要素を持っていると感じます。

自分は副作用を感じなかった→だから他の人も大丈夫　※視野狭窄
医師が大丈夫って言ってた、越野晋さんが言ってた　※盲目

私は24歳からフィナを使用し始めました。最初の三年位は全く性機能の低下を感じませんでしたが、20代後半位から感じ始めました。この時期は彼女が出来ても余り楽しめなかった時期です。もちろんハゲ程の悩みではないのでAGA治療を辞める事は選択肢にありませんでしたが。。。

また、先日Twitter上で性機能、性欲の副作用のアンケートを取った所、31名中約半数の方が副作用を感じている事が分かりました。

もちろん、このアンケートの結果が正しい、真実だというつもりはありませんが、フィナやデュタの臨床試験では副作用の比率は数％なので、実態とはかなり乖離がある事が分かります。

◆ハゲからの質問

フィナステリド、デュタステリドを1年以上、使っている人に質問です。

フィナ、デュタを使って副作用を感じました？

１つ選択して下さい。
— ジヒドロテストステロン@育毛が最強のソリューションである (@dihydrotesto) July 3, 2020

臨床試験結果の落とし穴

フィナやデュタの臨床試験で副作用の比率が高くない事は証明されています。

しかしながら臨床試験のデータを見るにあたって注意しなければならないのは「誰が」「どんな目的で」その臨床試験を行っているかに目を向ける事です。

今回の場合はMSD製薬がプロペシア(フィナステリド)の承認を取るための臨床試験ですので、治験の費用を負担して行っています。詳しくは分かりませんが、製薬会社から医師に何らかの形でお金も流れているでしょう。ですので、試験自体が「プロペシアは有効！安全性も高い！」という結論のためにデザインされた試験になります。

下記はMSD製薬のホームページから引用したプロペシアの臨床試験の3年の結果になります。性機能に関する副作用は殆どでていない事が示されています。

ちなみに同じ臨床試験の有効性を示す表になります。

効果の方は「著明改善」「中等度改善」「軽度改善」「不変」「軽度進行」「中等度進行」「著明進行」と7段階に項目が分けれらているのに対し、副作用の方は「有」「無」の2段階しかありません。もし副作用の方も7段階に分けれていたらどのような結果になっていたでしょうか？

また、診察する医師の聞き方一つで副作用の有無も変わってきます。

例：副作用を出さない時の診療の仕方

医師「○○さん、この1年で髪の状態良くなりましたね～。」
患者「はい、ありがとうございます。」
医師「フィナを使って特に困った事とか重篤な副作用とかないですか～？」
患者「はあ、とりあえず、大丈夫そうです。」　副作用なしになる


例：副作用を出したい時の診療の仕方

医師「○○さん、この1年で髪の状態良くなりましたね～。」
患者「はい、ありがとうございます。」
医師「フィナ服用して何か気付いた事とかありませんか～？」
医師「例えば、健診の時に数値が上がったとか？例えば、性欲が下がったとか、
　　　例えば、余り勃起しなくなったとか。少数ですけど、副作用の報告もある薬で
　　　すからね～。」
患者「ああ、そう言えば～」　副作用有になる

如何ですか？

臨床試験での副作用の比率は確かに低いのですが、副作用の有無を決めているのは問診だけです。

同じ患者でも副作用を出そうと思えばかなり出せるんじゃないかな？